コラム

採用コンサルタントのサービス内容とは?メリットや選び方についても解説

少子化による労働力人口の減少などにより、優秀な人材の確保が多くの企業において課題となっています。採用活動を強化しようと考えている企業のなかには、採用コンサルタントの利用を検討している担当者も多いでしょう。そこで、採用コンサルタントの概要や提供するサービス内容について解説します。また、依頼することで企業側が得られるメリットや注意点、成果につながる採用コンサルタントの選び方についても紹介します。

1.採用コンサルタントとは

採用コンサルタントとは、企業の人材採用における課題解決をサポートするコンサルティングサービスのことです。提供するサービス内容は、おおまかに「採用コンサルティング」と「採用代行」の2つに分けられます。「採用コンサルティング」は、採用のプロとして培ってきたノウハウにもとづいて、企業が行う採用活動の計画・運営についての提案やアドバイスを行うものです。「採用代行」は、通常であれば企業の採用担当者が行う採用プロセスの実務を代行するものです。なお、採用コンサルタントによっては、採用コンサルティングと採用代行を明確に区別していないこともあります。

採用コンサルタントが注目されている背景には、少子化による労働力人口の減少やインターネットの普及などで採用活動の難易度が年々高くなっていることが挙げられます。「目標の採用人数を達成できない」「定着率が低い」など、人材不足の問題を抱える企業も少なくありません。採用活動にもなかなかコストや人手を割けないなか、できるだけ効率的に優秀な人材を獲得しようと、採用コンサルタントを活用する企業が増えてきたのです。”

2.採用コンサルタントのサービス内容

採用コンサルタントが提供するサービスの内容は、採用プロセスの段階に応じて変わります。ここでは採用プロセスを4つの段階に分けて、具体的にどのようなサービスを受けられるのかについて説明していきます。

2-1.採用戦略の策定

企業の採用活動は、採用戦略にもとづいて行われます。採用戦略とは、事業計画を実行に移すために必要な人材をどのように確保していくのかについて方針を示したものです。経営方針などを加味しながら採用したい人物像を明らかにし、採用活動の目的・目標を設定します。しかし、採用戦略を策定したからといって、実際の人材確保が思惑どおりに進むとは限りません。より現実味のある採用戦略にするには、採用のノウハウを蓄積した採用コンサルタントによるサポートを受けるのがよいでしょう。

採用コンサルタントは、自社の経営方針や事業計画だけでなく、競合他社の採用状況などの社会状況も考慮しながら実現性の高い採用戦略の策定をサポートしてくれます。採用戦略から具体的なプランを考えるうえでも、アドバイスを受けることができます。採用コンサルタントが持つノウハウを参考にすれば、たとえばターゲットとする人材が就職活動を行う時期を把握したうえで、年間の採用スケジュールを立てることが可能です。広報媒体の選択や就活イベントの活用、社内における採用プロジェクトの運営体制などについてもより現実的なアドバイスが受けられるでしょう。そのため、必要なスタッフを社内で計画的に集めながら、採用活動を確実に進めていくことができるようになります。

2-2.母集団の確保

目標とする採用人数を達成するには、十分な数の応募者を確保する必要があります。そのためには、自社の求人に興味・関心を持つ潜在的な応募者を増やさなければなりません。このような潜在的な応募者の集まりのことを「母集団」と呼びます。母集団を大きくすることができれば、採用活動を成功させられる可能性が高まります。通常は合同説明会に参加したり、就職サイトやSNSでアピールしたりすることによって、母集団の確保を試みるでしょう。しかし、母集団の確保は採用プロセスのなかでも難しいといわれる部分です。

採用コンサルタントによるサポートを受ければ、母集団を大きくするために効果的な媒体や手法を選択して広報活動を行えるようになります。また、広報内容についてもアドバイスを求めることができるので、企業としてのコンセプトをどのようにアピールしていけば良いかが明確になります。採用代行サービスを行っている採用コンサルタントであれば、広報活動の実務を任せることも可能です。その際は、就職サイトでのスカウトのような個別対応についても、併せて代行してもらうことを検討してみるとよいでしょう。

2-3.選考プロセスの代行・支援

採用活動を効率よく進めるためには、採用コンサルタントによる「選考プロセスの代行・支援」が役立ちます。選考プロセスの業務内容は多岐にわたります。会社説明会のための会場の選定や司会の配役、参加者への連絡のほか、インターンの受け入れ準備などの実務を代行してもらえば、採用担当者の負担を軽減できるでしょう。選考基準について事前に打ち合わせをしておけば、書類審査や面接を支援してもらうことも可能です。応募者が多い場合などは、一次面接の代行を依頼して選考プロセスの効率化を図ることもできます。

また、すべての面接官が選考基準や面接のノウハウを共有している状態をつくるために、社内トレーニングを依頼するのも効果的な方法です。応募者にとって面接官は企業の顔とも言える存在であり、そのスキルによっては内定辞退の割合を左右することにもなるためです。

2-4.内定者のフォロー

内定者のフォローについても、採用コンサルタントのサポートを受けながら対策を行うとよいでしょう。内定者の辞退や入社後の早期離職を防ぐことは、採用活動において課題に挙げられることが多いポイントです。内定者の辞退を減らすためには、たとえば内定者懇親会の開催やインターンシップの導入などで業務に関する不安を取り除くという方法が考えられます。保護者の意向が内定辞退につながることを防ぐため、保護者説明会を実施して理解を得るといった施策が有効な場合もあります。

入社後はオリエンテーションや社内教育によって業務に対する自信をつけさせることが、早期離職を防止するだけでなく即戦力になってもらうためにも効果的です。場合によっては、実務を通して教育を行うOJT担当者へのレクチャーや、福利厚生の改善に取り組む必要があるかもしれません。採用コンサルタントにアドバイスをもらえば、適切なタイミングで効果的な対策を行うことが可能になります。

3.採用コンサルタントを利用するメリット

採用コンサルタントのサービスを利用することには、さまざまなメリットがあります。ここでは、特に重要な3つのメリットについて紹介します。

3-1.客観的なアドバイスが受けられる

第三者としての視点から採用活動をチェックしてもらえる点は、採用コンサルタントを活用する際の最も基本的なメリットと言えるでしょう。採用活動のすべてを自社だけで計画・実行していると、どうしても近視眼的になってしまい、目の前にある課題に気づけないようなケースも少なくありません。採用コンサルタントに相談すれば自社の採用活動を客観的に分析してもらえるため、期待する成果を達成したり効率的に業務を行ったりするために、解決すべき課題をあぶり出すことが可能になります。

また、さまざまな企業の採用活動を通して蓄積された豊富なノウハウも、採用コンサルタントが持つ大きな魅力です。見つかった課題を解決する方法を考える際にも、適確なアドバイスを受けることができるでしょう。

3-2.採用担当者の負担が軽減される

採用活動は担当者の業務量が多く、行うべき業務の種類も多岐にわたります。中小企業では、採用担当者がほかの仕事を兼務しているケースもあり、採用活動に十分な時間を割くことが難しいという悩みを抱えていることも少なくありません。このような場合には、採用コンサルタントの採用代行サービスを活用するのが効果的です。

採用活動に関する業務のなかには、必ず自社で行いたい重要な部分もあれば、雑務と言えるようなものもあるでしょう。何が担当者に負担をかけてしまっているのかを考慮しながら業務の一部を代行してもらえば、スムーズに採用活動を進められるようになるだけでなく、採用プロセスの重要な部分に注力できるようになります。また、採用担当者に余裕が生まれることにより、人事部内でのコミュニケーションが活発になるなどの相乗効果も期待できるでしょう。

3-3.最新の採用トレンドに対応できる

採用におけるトレンドは、社会状況の変化に応じて毎年めまぐるしく変化を続けています。たとえば、広報活動にSNSを活用する動きが各企業で活発化したのは2012年頃からです。2016年頃からは、AIを応用したマッチング技術も採用活動に利用されるようになってきました。このようなトレンドを継続的に採用活動に取り入れていくのは、決して簡単なことではありません。特に担当者が多忙になりがちな中小企業では、採用トレンドを把握するだけでも難しく感じる場合があるでしょう。

採用トレンドに追従するためには、常にトレンド調査を行っている採用コンサルタントに相談するのが効果的な方法です。最新の情報を得られることに加えて、採用のために最適な手法についてもトレンドを押さえたうえで提案してもらえます。

4.採用コンサルタントを利用するときの注意点

採用コンサルタントのサービスを利用するメリットは多いですが、利用の際には気をつけるべきこともあります。まず、業務をどの範囲まで依頼するかについて考える際には、コスト面を考慮するようにしましょう。採用コンサルタントに引き受けてもらえる業務は幅広いので、何でも任せようとするとどうしても費用がかさみます。特に採用代行サービスについては、同じ業務を自社の採用担当者が行う場合の人件費と比較するなどして、メリットがあると判断できる範囲で利用するのがよいでしょう。

採用コンサルタントに広範囲の業務を任せすぎることにも注意が必要です。人事部が社外にあるような状態になってしまうと、社内にノウハウが蓄積していかないなどの問題が生じます。そのような事態を避けるには、採用の区切りごとに活動を振り返る機会を設けるようにしましょう。そうすれば、母集団形成の過程で新たに得られた知見や、選考プロセスで期待した成果が得られたかどうかなどについて確認しながら、採用に関するノウハウを蓄積していくことができます。

また、内定者のフォローを代行してもらう場合にも、採用コンサルタントを頼りすぎると自社と内定者との関係性が希薄になってしまうことが考えられます。応募者や内定者とのコミュニケーションは、可能な限り社内の担当者がこまめに行うようにすることも大切です。

5.採用コンサルタントを選ぶときのポイント

採用コンサルタントを選ぶ際には、何を基準にすればよいでしょうか。ここでは、自社に最適な採用コンサルタントを選ぶための3つのポイントを紹介します。

5-1.事例の豊富さ

採用コンサルタントの強みは、第三者として採用活動に参画するからこそ隠された課題に気付くことができ、それらを解決するためのノウハウを蓄積しているという点にあります。このような強みは、コンサルタントとしての経験の豊富さに支えられている部分が少なくありません。採用コンサルタントを選ぶ際には、これまでにこなしてきた事例について尋ねてみるのがポイントです。採用コンサルタントによっては過去の事例を公開していることもあるので、事前にチェックしてみるとよいでしょう。

ただし、事例の件数だけを公表している場合は注意が必要です。同じような事例ばかりを数多く手がけているだけかもしれません。どのような企業の採用活動をどんな方法で改善したのかについて、具体的なデータを公開している採用コンサルタントであれば、安心して業務を任せられるでしょう。

5-2.事例の再現性

経験豊富な採用コンサルタントでも、自社の採用活動とマッチするかどうかについては別途検討が必要です。これまでの成功事例として公表されているもののなかに、自社に適用した場合でもうまくいきそうなものがあるかどうかをチェックしてみましょう。たとえば、有名企業で成功した採用活動と同じことを、知名度が低い中小企業が行ったとしても成果が得られるとは限りません。また、採用活動の成果は採用市場の動向によっても大きく左右されるものです。過去の事例がいつのものなのか、そのときは「買い手市場」だったのか「売り手市場」だったのかといったことも確認するとよいでしょう。

5-3.得意な業種・領域

採用市場には業界ごとに特徴や傾向があるため、採用コンサルタントが得意とする業界や業種も異なるのが通常です。自社の採用活動を改善できる採用コンサルタントを選ぶためには、同業他社の採用活動について成功事例があるかどうかをチェックするとよいでしょう。また、採用活動の領域についても、採用コンサルタントごとに得意・不得意があるかもしれません。たとえば、母集団形成については成功事例が多い一方で、内定者フォローには対応していないというようなことです。自社の採用活動を通して課題を感じている部分があるようなら、その領域を得意とする採用コンサルタントを選ぶというのもひとつの方法でしょう。

採用活動に悩んでいるときはコンサルタントに相談しよう
採用コンサルタントは、クライアント企業の採用活動における課題をあぶり出し、的確にアドバイスをしてくれるコンサルティングサービスです。市場のトレンドを踏まえながら、採用のエキスパートが豊富な経験とノウハウにもとづいて採用活動の改善をサポートしてくれます。人材確保について課題や悩みがあるようなら、まずは採用コンサルタントに相談してみてはいかがでしょうか。

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