コラム

自社の評価制度、完成してから「放置」していませんか?

評価制度は作って終わり、のシステムとは違う

先日、弊社が開催する人材アカデミーの講座の中で、「自社の人事面に関する経営課題を探る」というワークを実施しました。その中で多くの「課題」「困っていること」として挙がったのが、「自社の評価制度が形骸化している」というテーマでした。

評価制度はそもそも、「幹部・社員を成長させる」「定着率を上げる」「育成方法を明確にする」と言った前向きな理由で構築された会社様がほとんどかと思います。

ところが、構築後、放置し、賃金を決める単なるツールになってしまった場合、そういった目的は達成されず、評価・面談制度そのものが会社の煩雑な業務のひとつ、になってしまいます。そして最終的には、「また面倒な時期がやってきたな」という負の感情だけが残ります。

今回は、評価制度がうまく運用されている会社が共通して取り組んでいる3つの施策をご紹介したいと思います。
「あれ、評価制度いつ作ったものだったかな・・・」「そういえばいつの間にか使いにくい制度になっているんだよね・・・」「評価すること自体が面倒になっている・・・」という会社様は必見です。

(1)「1年に1度は幹部社員を交えて評価項目の見直しをしている」

自社の評価項目を設定したのはいつだったか覚えていますか?1年以上前に作ったまま、何の変更もしていない、という会社様は要注意です。
人を採用したり、業績が伸びている会社様は、1年前どころか半年前とも状況が異なっています。
例えば「来場お礼のハガキを100%実施している」という評価項目を設定していた場合、“確かに2年前は誰も実施していなかったが、今は仕組みが整い、当たり前のように全員がやっている”、という状況になっていたりします。これを放置すれば、全員無条件に点数が高くなってしまいますよね。それよりも今、業績アップ・スキルアップのためにしなければならない行動とは何か、現場の意見も取り入れて見直す機会が必要です。

(2)「上長評価の前に本人が自己評価を実施している」

賃金に反映される評価というのは多くの会社様で、上長評価のみです。本人評価がそのまま賃金に反映されることはほとんどないですね。そうすると、本人評価をなぜ実施するのか?その意味が徐々に曖昧になっていき、次第に「時間がないから今回は上長評価だけにしよう」とないがしろにされるようになっていきます。
本来であれば、自己評価は、上長の求める基準(上長評価)と本人の認識している自らのレベル(本人評価)をすり合わせるために実施するのですが、その意味が忘れ去られ、本人評価を重視しなくなっていきます。そうすると、本人は、一方的に採点され、上長から点数を言い渡されるだけのイベントになってしまいます。
運用が成功し、上長が責任を持って評価を実施、本人も真剣に自分の能力と向き合い点数をつけることが出来ている会社様では、必ず本人が自己評価を実施し、その上で上長が点数をつけています。そして上長も2人以上で評価をし、そのすり合わせをすることで公平・公正な評価をすることに成功しています。
皆様の会社はいかがでしょうか。

(3)「評価フィードバック面談まで実施できている」

「そうは言っても忙しくて、面談まで実施できない」という会社様はいらっしゃいませんか?

子供の頃、「通知表」をもらいましたよね。しかし、学校の先生は、「算数がBからAになる方法」を教えてくれましたか?実は、学校教育は、相対評価と呼ばれる評価方法で、「Aの人数は何人」「B評価の生徒は何人」というように、人数に限りが設けられています。それゆえに、先生は、「必ずしもこれをやればAにアップする」と約束できない部分があり、明確な成績アップの方法を言うことができないのです。
しかし、企業の評価においては、相対評価をする必要はなく、「全員A」「全員合格」でも問題はないわけです。(全員Aは、評価項目そのものを見直す必要はありますが・・・)
ですから、評価を実施したのであれば、面談まで実施することで目標を明確にし、一人ひとりに伝えることが重要です。

もちろん、繁忙期には売上に直結しない評価制度や人事制度に関して時間を取って検討したりスタッフに協力してもらいながら改善を図ったりするのは難しいと思います。せっかく作った評価制度、ただ人材に点数をつけるだけの仕組みでは全く意味がありません。1~3月の繁忙期がひと段落ついたら、社員が成長する、業績アップに役立つ評価制度として活かすためにも、ぜひ今一度自社の評価制度を見直すタイミングを作ってみてください。

担当コンサルタント

長谷川 弥生 ハセガワ ヤヨイ

車検・整備/採用

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