あの育成上手な平成型リーダーは、何をしているのか?

あの育成上手な平成型リーダーは、何をしているのか?

アミューズメント支援部 西川佳孝

「平成世代は、何を考えてるか分からん!」と悩む昭和型リーダーが多いようです。ご多分に漏れず、自分自身もここ数年、同じ悩みを持っていました、、、。

3歳の息子と歩いて出掛けたときでした。道草しながら歩いてくる息子の後方から車がやってきました。運転手が息子の存在に気づいたので、ここで僕は、息子がどんな行動をとるか?を観察しました。彼は、車を確認すると、その場で静止しました。で、車が行き過ぎると、また歩き出しました。その後、彼を抱きしめながら、こんな質問をしました。

Q:今、なんで止ったん?
彼:クルマ、きたから。

Q:なんで、車来たら止まらなアカンの?
彼:だって、ひかれて、ケガするやん。

嬉しい瞬間でした。3歳児にも、目的が共有できていたのです。
彼には都度、1.車が来たら止まること 2.その理由、を伝えてきました。その後、3.質問する(理解度を確認)、を繰り返してきました。

もし仮に、親である僕が「止まれ!」と言えば、恐らく、彼は止まります。し、事故も防げます。が、これが「止まれ!という人がいない場合」は、どうなるでしょう?彼は「止まれと言われたから止まる」のであって「車にひかれて→怪我するから」止まるのではありません。

「昭和型リーダー」は「止まれ」と指示命令は出すことはあっても「平成型リーダー」の様に「質問を投げかけて、待つ」ことができません。どうでしょう?

■Q&Aの本質的な意味

実は、今回お伝えしたいのは、リーダーにこそ知ってもらいたい「Q&Aの真実」です。教育の観点からすると、リーダーの「Q」こそが重要です。なぜなら、

「Aの質はQの質に比例するから」です。「部下のAの質が低いのは、リーダーQの質が低い」のです。質の高い「Q」を投げ続けることが、まさに、教育のプロセスそのものなのですね。

「平成世代」という変えられない事実に悩むのではなく「質の高いAを引き出すQを考える」これが、育成上手な平成型リーダーのひとつの特徴です。