”働き方改革”という流行りワードに惑わされていないか?

”働き方改革”という流行りワードに惑わされていないか?

働き方改革と成果主義~在宅ワーカーについて考える~

働き方改革について考える

”働き方改革”というワードにピンときた方はどれくらいいますでしょうか?
おそらく時流を意識されている方は、昨今の経営のキーワードの一つではないかと思います。

さて、ここで一つ質問です。貴社の働き方改革における

 ”諸制度の利用率”はどうでしょうか?

 ・時短制度
 ・テレワーク(在宅制度)
 ・フレックスタイム制度 
 など

これまで様々な企業で人事に関する制度を構築してきましたが、ほとんどが形骸化されており、
利用できない制度になっていたという事実がございました。

そこで今回は、この”働き方改革”について焦点を当ててみたいと思います。

”導入の目的・背景”が明確でない制度は形骸化している
在宅制度を導入する目的はなんですか?

A:働き方の多様化に対応をするために、労働環境を整備したい
B:採用活動の有利と聞いたから制度としてあることを示したい
C:今後2025年問題が来ることを想定して、
  社員の働き方に合わせて”成果を最大化する方法”を考えたら、
  時間・場所に縛られず能力を最大限に活かす仕組みを導入したい

という3パターンくらいに分かれてきます。
このように書くと 当然 ”C” が求めていきたい 導入の背景・目的です。

ただ残念ながら非常に多いのが AかBのどちらかです。

Aの場合は
”働き方改革”自体が目的になっており、アウトプットつまり成果がどのように変わるのか?がなく、制度ありきの話になります。
そしてこういった企業は、仮に制度を利用する人が現れても、目的が”働き方改革”のため、
成果が出せない設計になっていることもあり、
「この制度って運用する意味あるの?」と周りから反論も出てきて、
制度利用者を追い詰めることになり、結果として利用する人が減少し、形骸化していきます。

Bの場合は
言うまでもありません。利用されることもなく、またもしそれで採用をした場合には、Aと同様に制度も形骸化しているため、反対に「聞いていたことと違う」ということになり、人材の流出にもつながるでしょう。

働き方改革を考える場合には、それぞれ自社にいる人材に適した”成果を最大化”する方法を考えて導入を検討する必要があるのではないでしょうか?

”働き方改革”が成功している企業は、社員一人一人のことを考え、”覚悟を持って”制度を構築している

ご支援先のある九州の企業では、6年前から”働き方改革”に取り組んでおられます。
その企業は、

 ・残業時間削減への取り組み
 ・時短制度
 ・在宅勤務(テレワークの推進)制度
 ・ワークライフバランス推進制度

を推進されており、社員はそれぞれのライフステージに合わせて制度利用をしています。
結果として、 

 ・離職者0(ゼロ)
 ・組織力診断はグレートカンパニーレベル以上(総合満足度90%以上)
 ・残業時間削減(今期は20時間目標に) 
 ・業績は目標通り順調に推移(毎年10%成長)

という状況です。
これは6年前から覚悟を持って代表自ら先頭に立って、働き方改革への挑戦そして組織風土の改革
挑んできた結果です。

来たる2025年問題において、これから中小企業が生き残っていくためには、兎にも角にも
人材の定着そして育成です。
そのためにも、今いる社員が「時間・場所・個人のハンディキャップ」を問わずに、
社員全員が持てる能力をそれぞれに最大限発揮できる環境を企業が用意すること。
そして、その中で一人ひとり社員の ”成果を最大化する” 制度構築こそが
本当の働き方改革なのではないでしょうか。

ぜひ今一度自社の”働き方改革”について考えることをオススメいたします。