入社後のミスマッチは面接次第!?

入社後のミスマッチは面接次第!?

面接で効く質問集~新卒採用編~

面接で注意すべき2つのポイント

こんにちは、船井総合研究所 医療・人材開発チームで採用・育成などの人材開発コンサルティングを行っている石田です。
とうとう2018年度の採用活動も解禁され、今年も人事の方々にとって何かと忙しい時期が始まりました。
これから採用活動が進んでいくと、学生を面接する機会も増えていくと思います。

ですが、せっかく時間をかけて面接をし、採用をした新人が入社後早々に辞職してしまうということを経験したことがある方も多いのではないでしょうか?
面接をして入社をしてきた個人の問題もあるかと思いますが、現場でコンサルティングをさせていただいていると、意外と企業側の面接に対する考え方が間違ってしまっているというケースも見受けられます。

面接がうまくいかない理由のひとつは「質問の仕方」です。
「質問の仕方」とは、質問のタイミングやその内容であり、それを見直すことで、ミスマッチが減っていくことがよくあります。
この質問のタイミングと内容に関して、ひとつずつ触れていきます。

いきなり面接をしても効果がない?

まずは質問のタイミングに関してお話します。

面接の際によくある質問で、「なぜ弊社を志望されるのですか?」という志望動機を聞くものがあります。

この質問自体は非常に有効なので、合同企業説明会で少し話をしたくらいの学生が面接に来た際にいきなりこの質問をしていませんでしょうか?

大手やブランド力のある企業においては、学生も事前情報を多く知っているから、この質問をいきなりしても成り立つと思いますが、多くの就職活動のうちの一企業だとしたら、果たしてどうでしょうか?

気持ちが入っておらず、不十分な情報の中で、志望動機を聞かれて、それに対して答えてもらったところで、そのやりとりはどのくらい意味があるでしょうか?

多くの場合、学生の志望度はそこまで高まっていないものの、その学生の雰囲気だけで採用の判断をしてしまっていることはないでしょうか?

結局はここがミスマッチの原因になることも多く、面接する前には、事前にこちらの情報、価値観をしっかりと伝える場を設け、学生を啓蒙し、志望動機が高まる場をつくることが重要です。

志望度を確認する質問内容で、選考誘導を判断する?

続いては、質問内容から学生の志望度を確認することです。

つまり、その学生が「会社好きなのかどうかということ」です。
これは、船井総研の例で置き換えると、「コンサルタント会社ならどこでも良いと思っている学生」ではなく、「他のコンサルタント会社では駄目で、船井総研に入りたいと思っている学生」を選別できるかどうかです。また、そういう学生がいない段階であれば、まずは色々な切り口から船井総研のことを知ってもらい、気持ちを変え、会社好きにしていくことが必要です。

この会社好きかどうかを知るために、「弊社の印象はどのようなものですか?」「弊社の特徴はどのようなところだと思いますか?」「他の同業他社ではなく、なぜ弊社に興味を持ったのですか?」などの質問をし、その答え方を見ていくことで、その学生の現在位置を把握していきます。

それが、まだ自社が求めるレベルに到達していないようであれば、啓蒙を続け、もう十分なレベルに達しているようであれば、選考へと誘導していきます。

志望度を問う質問といっても、その状況に応じて、使い分け、会社好きかどうかの見極めを行っていただけると良いと思います。

これにより、選考活動を通じて、優秀な学生を自社に惹きつける仕組みができ、ミスマッチも減り、ひいては離職率も下がっていきます。

面接の仕方がその後のマネジメントを左右する

今回は面接を行うタイミングやその仕方に関しての話をさせていただきました。

大事なことは形式的な流れで選考活動を進めるのではなく、そのひとつひとつの活動に意味を見出し、何が重点となるポイントなのかを認識して、そのやり方、タイミングを適切に設計していっていただくことが大事だということです。

採用後のミスマッチによる離職やモチベーションの上がらない社員が出てきてしまうのは、7割方、この入口の採用のスタンスの間違いから起こるズレが原因で行っていると言えます。

是非、現在の採用活動を見直し、良い採用をしていきましょう。