内定者からの育成で新入社員の即戦力化
本日は、「内定者の早期育成」について、【事例】と【ポイント】をお伝えします。
6月に入り、2021年卒の採用活動もいよいよ大詰めです。コロナウイルスの影響もあり、全体的に採用スケジュールが後ろ倒しになりつつも、内定が出揃っている企業様も少なくありません。
2021年卒の採用活動が終わると、休む間もなく次は2022年の採用活動の準備を進めていくと思います。
そのような状況で、ついないがしろにしてしまいがちなことが、「内定者の育成」です。
「内定を出してから10月の内定式まで内定者と会う機会がない」「内定者との接点も、月に1度の懇親会のみ」という企業様も散見されます。
しかし、コロナウイルスの影響もあり業績が伸び悩み、「内定を出したけど受け入れられるかどうか不安」「新卒の育成に時間をかけられない」「新卒にも早く稼げるようになって欲しい」という今だからこそ、内定者の時期から育成に力を入れ、入社後すぐに活躍する人材の育成に取り組むことが重要です。
そこで本日は、内定者の早期育成に関して、これだけは実践するべき!というポイントをお伝えしますので、ぜひ実践してみてください。
【事例】
内定者アルバイトを中心とした早期内定者育成を実施し、4月に入社した10名の新入社員のうち2名が、4月の段階でそれぞれ仲介・売買で1棟ずつ契約することに成功し、5,6月も順調に契約棟数を伸ばしています。
【ポイント】
- 入社するまでに獲得してもらいたいスキルを決定する
- 決定したスキルが身に付くカリキュラムを作成する
- スキルが身に付いているかの確認の時間を取る
以上の3点のポイントを抑えることで、内定者の早期育成・即戦力化が可能です。
ポイント①:入社するまでに獲得してもらいたいスキルを決定する
まず初めに、「入社するまでにどんなことができるようになっていて欲しいか」を決定する必要があります。
「社会人の基礎」「仕事の進め方」「実務スキル」など、大項目から策定していき、その後中~小項目の策定をすることで、抜け漏れなく項目を策定することができます。
ポイント②:決定したスキルが身に付くカリキュラムを作成する
続いて、「決定したスキルが身に付くカリキュラムを作成する」ことが必要です。ポイント①で策定した項目を「①いつから②いつまでに③どのレベルで」身に付けなければならないのかを1つ1つ決定します。
その後、それを達成するためのカリキュラムを作成します。
「毎月の内定者研修」「2か月に1度の内定者研修」など様々な方法・内容がありますが、事例として挙げた企業様では、「内定者アルバイト」を活用し、内定者の早期育成に取り組んでいました。
その際、内定者アルバイトでは、誰にでもできる簡単な雑務だけではなく、上記で策定した項目を身に付けられるような業務内容を任せることが重要です。
ポイント③:スキルが身に付いているかの確認の時間を取る
最後に、「スキルが身に付いているかの確認の時間を取る」ことも重要です。
こちらは、ポイントが2つあります。
- 内定者と、育成担当者の間での確認
- 育成担当者の間での確認
以上の2点です。
ポイント①:内定者と、育成担当者の間での確認
まずは、内定者と、その育成担当者の間での確認です。
細かく設定した項目を1つ1つ確認し、
・育成担当者も内定者もクリアできていると思っている項目
・育成担当者はクリアできていると思っているが、本人はクリアできていないと思っている項目
・育成担当者はクリアできていないと思っているが、内定者はクリアできている項目
・育成担当者も内定者もクリアできていないと思っている項目
の4つの項目に振り分けます。
その上で、それぞれの項目に関する今後のスキルアッププランを策定します。
特に、内定者と育成者の間で評価に乖離がある項目については、再度項目に関するすり合わせをおこなうことが大切です。
ポイント②: 育成担当者の間での確認
続いて、育成担当者の間での確認です。
項目を細かく設定していますが、それぞれの育成担当者の中で、項目に関する認識のすり合わせをおこないます。もちろん、項目を策定する際にすり合わせをおこないますが、実際に育成・評価をしてみると、少しずつ変わってきてしまう部分があります。
以上の3点を抑えて内定者の育成に取り組むことで、入社してすぐに活躍する人材を育成することができます。