定着組織にはこれらの要素が存在する
飲食店は確実に働き手が減っていく
飲食店経営者の皆さん
飲食店経営が困難な時代に突入していることにお気づきでしょうか。
【離職率】
正社員約60%(3年以内)パートアルバイト約90%(3年以内)
パートアルバイトは1年以内の離職率が約50%
【有効求人倍率】
調理3.02倍 接客3.82倍と全業種の2倍以上
※全業種1.48倍
【平均時給】
967円(全国平均)1036円(関東平均)
※2017年6月の平均時給
このほかに労働力人口の減少、ますます厳しくなる労務問題などヒトを取り巻く外部環境は厳しくなる一方です。
皆さまこんにちは。
飲食店人材開発コンサルタントの大山です。
今回は先述した外部環境のなかどのような経営をおこなえばいいのか。
明日からの経営にお役立ていただけるお話をさせて頂きます。
キーワードは「定着」これからの飲食店経営に必要な要素とは!?
当たり前ですが外部環境は変えられません。
これからの飲食店経営のキーワードは「定着」
まずは定着組織となることが飲食店経営の最優先事項といっても過言ではありません。
先述した離職率のデータをみて頂いてもわかるように飲食業界の離職率は異常値を出しています。
この原因は昔ながらの労働環境のまま経営を続けている会社さまが多いことが原因でもあります。
昔ながらの経営とは長時間労働・休みが少ない・教育不足・マネジメントが店舗任せなど、
時流に合わせた店舗運営、人材開発が出来ていないことを言います。
時流を捉えなければ
労働力人口の減少 ⇒ 有効求人倍率の上昇 ⇒ 採用困難という外部環境の中で
離職率が高い ⇒ 人材不足 ⇒ 採用困難 ⇒ 深刻な人材不足 ⇒ 業績悪化・閉店へと追い込まれてしまい淘汰されていくだけです。
今こそ大きく舵を切り定着組織へと生まれ変わる時なのです。
定着の6要素を理解し、具体的な取り組みへ
定着率の良い会社様は下記6つの要素を意識されております。
①給与 ②キャリアプラン ③やりがい・成長実感
④労働環境 ⑤帰属意識(理念・ビジョンの共感)⑥人間関係
これらは離職理由ランキングの上位を占めるものでもあります。
この6つを更に分けると
①②③は報われる組織
④⑤⑥は働きやすい組織
という事が分かります。
実に報われる組織×働きやすい組織=定着組織という事がお分かり頂けると思います。
ではそれぞれを細かく説明していきましょう。
①給与
これは給与が高ければ良いという事でなく、給与に対する理解度を示します。
どうすれば昇給するか、手当の意味など理解度を上げる事が重要です。
②キャリアプラン
どのようなキャリアアップが可能か、またキャリアプランからライフプランまで描けるような見える化が重要です。
③やりがい・成長実感
仕事に対するやりがいや成長実感は承認で満たされていきます。評価制度など運用で成長の見える化が重要になります。
④労働環境
残業なし、週休二日の働き方を用意することが重要です。実に2017年新卒の意識調査では約70%の学生が平日でもプライベートの時間が沢山とれる会社で働きたいと答えています。一つの雇用形態だけではなくプライベート重視型の雇用形態を用意することをおすすめします。
⑤帰属意識
理念やビジョンに触れる回数を増やす必要があります。
朝礼や経営方針発表会、クレド活用や社内報、社内SNSの活用といった新たな取り組みも重要です。
⑥人間関係
今まで店舗任せだったコミュニケーションも会社で機会を与える事が重要になっております。
繁盛店視察ツアーやフィードバック面談、階層別研修、運動会、社員旅行、表彰式など、会社全体でおこなう行事が必須です。
ポイントはONとOFFを明確にすること。
学ぶ時と楽しむ時をハッキリさせましょう。
人材開発の軸に評価制度を
定着の6要素を組織に実現させる方法に適した仕組みがあります。
それは評価制度です。
評価制度構築の段階で
①給与②キャリアプラン④労働環境
の整備ができ、評価制度運用で
③やりがい・成長実感 ⑤理念・ビジョンの共感(帰属意識)⑥人間関係
を満たすことができます。