採用担当者に必要なスタンス

採用担当者に必要なスタンス

一つは巻き込み力

お世話になっております。
船井総合研究所 橋本でございます。
平素から、住宅・不動産の会社様向けに、新卒採用を主にお手伝いさせて頂いています。
その中で、学生が選考に誘導されやすい会社様は、合同企業説明会~選考、選考から内定だし、内定だし~入社の移行率が高いようです。
もちろん、各選考の質の高さや、合同企業説明会の集客力も必要ですが、学生が会社の印象を「認知」段階から「好意」段階まで
上昇するには、一つ一つの選考段階における巻き込む力が必要です。

巻き込み力で自社説明会は盛り上がるか

船井総研では、会社説明会中に、社長や社員と学生を交えた「座談会」を行って頂くようにご提案させて頂くことがあります。
もちろん、ただ単純に話すだけでは、何も惹きつけにならないので、学生が不安に思っていることを社員側から誘導してあげることも必要になります。
その際、学生はいつも採用担当とメールや電話でやり取りしているわけですから、一番学生にとって近い存在です。
ですから、近い存在である採用担当の方は、学生を話に参加させるように、または彼らが自発的に発言するように学生と社員の「架け橋」役を担う必要があります。
実際、事例企業では採用担当の方は1人も発言しない人が出ないように、全員均等に話題を振り、盛り上がらなさそうな話題であれば話題をどんどん変えていくように話していました。
もちろん、会話は盛り上がりますし、社員同士もその話題で盛り上がるので、自然と社内の風通しの良さは、学生に伝わるわけです。
そういった会話に巻き込まれるためには、全ての意見や考えを受け止め、それに対して考え応答できるほどの「包容力」が必要になります。

包容力で、選考への移行率は100%!?

事例となった会社様の座談会では、学生全員と社員を含めて
円状に椅子を並べ、一人ずつ話していったり、学生の応えに社長や社員がリアクションしたりと和気藹々とした雰囲気が2時間の間続きました。
通常では、そこでアンケートを取り、選考に進みたい人を集計するのですが、
なんとその採用担当者様は、その場で「選考に参加したい人!」と手を上げさせたのです!!
しかし、そんな強引な呼びかけだったにも関わらず、
学生は全員が「ぜひ行きたいです」とにこやかに答え、結果的に全員がキャンセルすることなく、選考に参加しました。
もちろん、過去の事例にほとんどない数値を出せたことや、優秀な学生がハキハキと面談で話す姿に社長や役員の方々も気分上々といった様子でした。

採用担当は慎重な選び方が重要

ここまで書きますと、採用担当は「明るく、話すことが好きな方が良い」と思われがちですが、
それだけではなかなか難しいのが現状です。
採用担当の仕事としては、ナビサイトや学生の管理だけでなく、学生のフォロー電話や、合説~選考までのセッティング等、かなり体力が必要な仕事なのです。
そのような前準備がかなりあったうえで、会社についての知識や、元気さが必要になるので、人選には必ず慎重にならなければなりません。
多忙さが採用担当の雰囲気からにじみ出て、学生に「ブラック」な印象を植え付けかねないので、普段の仕事ぶりや能力を考慮したうえで、採用担当を絞り込むことが必要と言えるでしょう。