アフターコロナの人事の役割を見直しましょう!
あなたの会社の人事は正しく機能していますか?
昨今の新型コロナウィルスの影響により、売上や利益の減少が見込まれるなか人事としての機能の見直しとともに人件費や給与制度の見直しなどできることを4回に渡ってお伝えします。
今回、人事の業務の中でも人件費や給与制度の見直しを中心にお話しさせていただくのは、
最もスピーディ且つ効率的に財務へのインパクトを出せてキャッシュフローの改善が見込めるからです。
このような非常事態だからこそ、見直しの課題をお持ちのお客様にぜひご参考になればと思います。
昨今の人手不足・採用難の時代から人事業務への関心が高まっていましたが、
新型コロナウィルスの影響もあり、採用数の減少、採用計画の見直しなどされている会社も多いのではないでしょうか?
しかし、企業を成長させるためには人財や組織について考えることは必要不可欠であり、
この機会に社内の人事業務の見直しと注力すべきポイントを整理して頂ければ幸いです。
この非常事態を中堅・中小企業にとって大きなチャンスに変え、中長期の発展を目指しましょう!
本メールでは「人事の役割」をまずご説明させていただきます。
次回以降のコラムでは、喫緊の課題として月給や賞与の見直しについて解説します。
給与制度の見直しを図ることで、キャッシュフローの改善を行い、今後安定して経営ができる組織を目指しましょう!
4つのテーマでコラムをご用意しています。ぜひお読み頂ければと思います。
1回目:人事業務の役割見直し
2回目:今こそ考える月給の適正化
3回目:賞与の見直しポイント
4回目:非常事態を見据えた年収設計
1回目の今回は「人事業務の役割見直し」についてお話しさせて頂きます。
人事という専任の担当者や専門部署を設けている会社もあれば、総務などの業務と兼任で仕事をされている会社もあると思います。
一般的に人事業務の役割はこちらが挙げられます。
つまり、人事といっても、組織拡大や生産性向上のための仕事と、
社員の雇用や遵法の観点からやらなければならない仕事に分けられます。
これらの業務のポイントを説明させていただきます。
人事業務のうち大きく分けると企業成長の攻めの動きと守りの動きがあり、成長戦略に合わせて考えるべきポイントが異なります。
今回お伝えしたいポイントは、「人事が行う業務の中でも評価や賃金制度を再検討することで非常事態にも耐えられる組織をつくりましょう」ということです。月給や賞与で見直しができる部分を再検討することでキャッシュフローの改善ができます。
1.組織を成長させるための人事コア業務の見直しと注力すべきポイント
採用、研修・教育、評価制度、働き方改革の推進などは社員の満足度向上や、
働くモチベーションを上げることで働きがいややりがいを醸成することができます。
つまり、これらの業務は業績アップを目指すためにコアとなる人事業務です。
しかし、コロナウィルスの影響で先行き不透明の中、
この人事コア業務をいったん停止している企業も少なくありません。
確かに今後の景気や自社の業績を見通せない中での計画が定まらず活動できないというお声が多いですが、これらの取り組みは自社の財務状況にも大きな影響を与えます。
業績や組織拡大のために採用は必要です。しかし今後の景気の見通しは難しく、また、採用を行うと自社の人件費等の経費が大きく増えます。
また、コロナウィルスが拡大する前までは、採用難や離職率といった人材の問題があり、
採用力強化や定着率向上のために固定給を上げてきたが、非常事態を考えると固定費の負担が不安だという方も多いのではないでしょうか?
業界による差はありますが、労働分配率(粗利に占める人件費の割合)が50%を超えている企業も多いです。経費のうち人件費の金額が多いということですから、月給や賞与の支給を見直すことがキャッシュフローの改善に繋がります。
次回のコラム以降では、月給や賞与といった給与制度の見直しをどう図るか?
人件費の見直しはどうしたらいいか?などのポイントなどをご説明します。
2.人事のルーチンワークは効率的な手法を検討
社員の勤怠管理、給与計算、年末調整などの業務は必要不可欠ですが、
実施タイミングややるべきことが明確なルーチンワークのため今のやり方をより効率的にできないか検討する必要があります。
勤怠や労務などの業務を効率的に管理できるシステムやアプリは数多くあります。
社員数が増えれば増えるほど導入コストも高くなりますが、コストと導入メリットを検討する必要があります。
次回のコラムでは、「今こそ考える月給の適正化」ということで、
・社員の給与の明細を見直し
・働き方の変更に伴う残業代支給の見直し
・組織体系の見直しによる支給の変更
についてお伝えします。