新卒即戦力化教育
新卒採用市場の変遷:インターンシップと内定出しの早期化・通年化の詳細
近年の新卒採用市場における最も顕著な変化の一つは、インターンシップ(IS)の実施時期と内定出しの開始時期が著しく早期化し、さらに年間を通して採用活動を行う通年採用へと移行する傾向が加速している点です。特に採用活動に積極的に取り組んでいる企業においては、一年を通じてインターンシップを実施することが一般的になりつつあります。
中小企業においても、優秀な人材を早期に確保するため、内々定を早期に提示する動きが広がっています。大企業においては、その傾向がさらに顕著であり、3年生の1月までに既に約4分の1の企業が内々定を出しているという現状があります。このデータからも、採用戦線の早期化が加速的な現象であることが伺えます。
内定承諾から入社までの期間の長期化とその影響
このような採用スケジュールの早期化に伴い、内定承諾を得てから実際に入社するまでの期間が1年以上となるケースも決して珍しくありません。この長期化した内定者期間をどのように捉え、有効に活用できるかどうかが、企業の人材育成戦略において、将来的な競争力を左右する重要な要素となると考えられます。
内定者期間が1年以上ある中で、入社前にしっかりと自社への理解を深めさせ、継続的な人材育成を行う企業と、そうではない企業との間では、入社時の新卒社員の主体性やエンゲージメントに大きな差が生じることは想像に難くありません。