「働き方改革」の時代に社員に主体的に働いてもらう

「働き方改革」の時代に社員に主体的に働いてもらう

従業員の働きに満足されていますか?

2018年問題と言われる“人不足時代”で、『働き方改革』という言葉が世の中で叫ばれ始めている昨今。
「ブラック企業」という言葉も横行し、「給与アップ」「福利厚生の充実」「職場環境改善」などに注力して、
やっと人材を確保できるかどうか…という経営者のご相談をよくいただきます。

権利ばかり主張し、相応の価値を発揮しない従業員に対し、
「長い時間働けとは言わないが、せめてもっと価値を発揮してもらえる働き方をしてほしい!」
というのが多くの経営者様の本音ではないでしょうか?

今回は、「従業員に、より価値の高い仕事をしてもらうためのポイント」について、ご説明させていただきます。

経営方針発表会で社員に明るい未来を示しましょう

従業員に、主体的に働いてもらい、より価値の高い仕事をしてもらうためには
「中長期ビジョン・短期的経営戦略」「目標達成後の幸せな未来」を示すことが必要です。
それらを従業員に伝えるためにオススメしているのが経営方針発表会の開催です。

開催前には、当然、経営者として経営方針を決めることになります。
その際に、重要なポイントは
「社員が現状の会社に対して、どこに満足しているか、どこに不満を感じているか把握する」ことです。
方法は船井総研「組織力診断~Growth~」を活用したり、社員へのヒアリングを実施したり、多々あるかと思います。
しっかりと社員の満足ポイント・不満ポイントを把握していきましょう。

ここをしっかりと把握ができれば、経営方針発表会の中に組み込んでいきましょう。
マーケティング的な目標が達成されることで、従業員の皆様が、働きがいを持って、安心して働ける会社になるビジョンをお伝えしましょう。

また、経営方針発表会の最後には必ず社員へのアンケートをとりましょう。
アンケートでとりたい項目としては、
「現在の会社(あるいは、店舗)の強みだと思う点・課題だと思うこと」
「会社が良くなるために、個人として取り組みたいと思うこと」

などが挙げられます。
経営方針を把握した上で、どうすれば会社が良くなりそうかを全従業員に考えてもらうことがポイントです。

社員の“やりたい”を拾い上げる会議「組織活性化会議」の開催

経営方針発表会を終えた後は、
「自分自身が働きがいを感じるために頑張りたい!」「会社が良くなるためにこういうことをしてみたい!」といった思いを持った社員だけを集めた会議を開催しましょう。
私はこの会議を「組織活性化会議」と呼んでいます。

組織活性化会議は「参加した社員に積極性・主体性を持って仕事に取り組んでもらい、社員にやりがいを感じてもらいつつ会社の目標を達成する」ということを目的としています。
組織活性化会議の開催にあたってのポイントをご紹介します。

【会議参加者の選定】
・役職を問わず、誰でも参加可能な会議にする
・意欲を持って「会社のためにこれをやりたい!」という前向きな考えをお持ちの方に極力参加してもらう
・経営方針発表会のアンケートで、会社の方針に対して前向きな方を推薦
※全社の1~2割程度の社員が参加する結果となっているケースが多い

【会議の進め方】
・月に1回程度の頻度で開催する
・経営方針をある程度理解してもらった上で、参加者に個別の目標を設定してもらう
・毎月の会議の中で、個人の取り組みの発表と参加者同士の質疑応答&フィードバックをすすめる
・方向性がずれている社員に対しても、会議の中でフィードバックしながら方向性を修正する
・良い事例に関しては、すぐに全社で共有する
・最初は社員のやりたいことを応援しつつ、徐々に会社としてやってほしいことを伝えていく

といった点です。

参加者社員の従業員満足度の結果が2倍のスコアに!“社長のやりたい!”を共有できる社員へと成長!

上記のような流れで、「社員に方向性を示し、社員のやりたいことを応援した」経営者とお話をしていると、

・経営者の方針を深く理解し、行動にうつしてくれるようになった
・社員が経営目線の話を考えてくれるようになった
・大事なことを任せられる幹部クラスが増えてきた

というようなお声を非常にいただきます。

また、従業員の方々とお話をしていると、

・方針がわかってから、何をすべきか明確になった
・社長の考えがよくわかるので、仕事がしやすくなった
・自分のやりたいことや主張が会社に伝わるので、やりがいを持って働けるようになった

というようなお声もいただけました。
また、参加者の方々のES(従業員満足度)は2倍のスコアへと変化しました。

今まで、「社長の考えを理解してくれない」と思っていた従業員でも、
・進むべき道を示す
・社員の主張を上手に聞き入れる
ということを実践することで、大きく行動に変化が起きてきます。

従業員に対して、不満をお持ちの方も、是非会社としての方向性を伝えながら、
会社の想いを実現してくれる「人材」を育て、想い描く経営を実現させてください。