【成功事例紹介】成果が出る新入社員教育・研修について
経営者直轄、毎月1回開催の教育体制が成功のカギ
今回は、「成果が出る新入社員教育・研修」の成功事例について
①経営者直轄の教育体制
②9か月間の長期研修
③他部署・他店舗・事業を超えた同期間の絆の醸成
の3つを紹介させていただきます。
前回のコラム、「現場任せの社員教育の落とし穴」はこちら
新卒・若手社員の育成も大事だけど、それ以前に定着に悩んでいる・・・
そんな会社様はぜひ最後までこちらのコラムをお読みください!
①経営者直轄の教育体制
社員の定着を考える際に、その企業の教育体制がどうなっているか、というのは切っても切れない
関係です。
年代問わず社員が離職する主な理由は、
・人間関係
・入社前後のギャップ
・成果がでない
・家庭の事情
これらが挙げられますが、その多くはコミュニケーション不足・教育体制の整備不足が根本の
原因であるケースです。
皆様の会社の新卒・若手社員の中で、過去退職された方はいらっしゃいますか?
その社員とコミュニケーションはとれていましたか?
その社員の方の成果があがるような教育はできていましたか?
特に企業が成長し、社員数が増えてくると、
経営者と新卒・若手社員との間のコミュニケーション量は減っていきます。
入社時に、経営者の人柄やそのビジョンに惹かれて入社したものの、入社後はそれらを感じられずに、
徐々に心が離れていくというのも少なくありません。
ここで重要なのは、経営者が最前線に立った教育(コミュニケーション)の仕組みです。
具体的には、月に1回1時間経営者が社員に対して「経営者のビジョン」や「今伝えたいこと」、
「経営者の過去の経験」といった内容について話をする機会を設けます。
また一方的に話をするのではなく、社員の考えや今の悩みなども打ち明けてもらいます。
こうした機会を設けるだけで、社員は経営者の考えを深く知る機会ができ、経営者自身も
社員の様子を知ることができます。
また、社員は、「大事にしてもらっている」「気にかけてもらっている」という感覚を抱きます。
こうした積み重ねが社員の定着アップに大きく影響を与えます。
②9か月間の長期研修
社員の定着率をアップさせるうえで、重要なことは「長期的に取り組む」ことです。
皆様の会社で、
「うちは年に1回社員旅行に行っている」
「うちは社員でスポーツ大会をしている」
「社内でイベントを開催している」
こういった取り組みを多く聞きます。
しかし、単発の施策は瞬間的な効果しか見込めません。
これは社員教育・研修でも同じことが言えます。
「新入社員研修で1日ビジネスマナーを教えて終了」
「現場でやり方を2~3日教えて、あとは自分でやってね」
こういった単発の取り組みはなかなか成果に結びつかず、結局研修や教育は不要だという風に
考えている方も中にはいらっしゃいます。
本当に新卒・若手社員の成果を挙げる、そして定着させるためには、長期的に取り組む必要が
あります。
例えば、新卒・若手社員の教育体制を整備し1年間の定着率100%を実現している企業では、
7月~翌3月まで9ヶ月に及ぶ教育期間を設けています。
月に1回集まって、①でもお伝えしました経営者の講話の時間を設けています。
開始時期に関していえば、入社後すぐに取り組むことをお勧めしていますが、ポイントは
継続的に取り組むことです。
③他部署・他店舗・事業を超えた同期間の絆の醸成
また、社員の定着において、同期間の仲の良さも重要になります。
離職を考えるとき、先輩に相談する方もいますが、仲の良い同期に相談するケースも多くあります。
そうしたときに、同期間の親密さがポイントになります。
特に他部署・他店舗・多事業化している企業では、入社時に会ったきり、なかなか会えないといった
ことがあります。
しかし、時々会って話ができる機会を設けるだけで、社員間の絆の醸成ができます。
その結果、お互いに相談し合う関係や助け合う関係性が生まれてきます。
また、一緒に乗り越えていこうという一体感が生まれるので、定着率の向上が期待できます。
これは実際に、新卒・若手社員からも「こうした時々会えるのが嬉しい」という意見をよく聞きます。
事業内容や規模によっては難しいケースもありますが、離職率に課題を感じている企業ではぜひ
実践していただきたいです。
成功事例
実際に、①②③を実践した企業の成功事例をご紹介させていただきます。
この企業様は、事業計画を進めるうえで人の採用・早期育成・戦力化が重要と考えました。
そこで中途採用も継続しつつ、新卒採用中心の採用体制を整備し、
また、社員の教育に投資して、月1回の経営者直轄による教育研修を開催。
そこでは、営業職や設計職(契約後の工程に位置する職種)の社員を毎月集め、経営者自らが
教育するアカデミーを開催しました。
経営者自身が講師となる内容や活躍している社員が講師となる内容を交え、自社の考え方や
活躍するために必要な取り組みを長期的に教育しました。
その結果、新卒社員でも半年時点で成果をあげ、中には入社1年目で主任候補(店長の1つ前の
ポジション)の社員も輩出しました。
また新卒若手社員の1年間の定着率は100%を維持し、入社1年目社員でありながら生産性アップにも
貢献できました。
次回のテーマは、社内教育・研修をする際の3つのポイントです。
ぜひ次回もお読みください。