採用ブランディングとは

採用ブランディングとは

こんにちはHR支援部の大庭です。
コロナウイルスの影響もひと段落し、事業計画達成のために採用により一層力を入れてらっしゃる経営者さまもいらっしゃるかと思います。
本日は採用の中でも「採用ブランディング」についてのお話をさせていただきます。

 

1.採用ブランディングとは? その意味と目的について

 

そもそも、採用ブランディングとは何でしょうか?
巷では、採用サイトやロゴを変更することで、企業を格好よく見せることが採用ブランディングのように謳われており、その目的や定義、具体的な推進方法については語られることが少ないです。
ここでは、採用ブランディングの定義を下記のように定めます。

採用ブランディングとは、
企業の本質的な価値を向上し、自社が欲しい求職者への対外的な発信方法を整理することで採用力をアップさせること
です。

また、採用ブランディングをなぜする必要があるのか?
主な目的は、
一言で言えば、激化する採用市場で勝ち抜いていくことです。

皆様もご存知の通り、中小企業の採用活動は依然として厳しい状態が続いています。
背景としては、3つです。
(1)労働人口の減少
(2)中小企業の有効求人倍率の高騰
(3)働き方の多様化

 

(1)労働人口の減少

日本の労働人口は、今後10年間で大きく減少していきます。
生産年齢人口は2030年には6,773万人、2060年には4,418万人(同45.9%減)にまで減少すると見込まれています。

※高齢社会白書(内閣府)より

また、新卒採用についても例外ではありません。
下記の図は大学進学者数の将来推計を表していますが。
こちらを見ると大学生の数は2017年がピークであり、2022年現在も緩やかな減少が続いています。2033年には現在の-9%、2040年には-17%が減少する見込みです。

これらのデータから労働人口の争奪戦が激化することは明らかです。

 

(2)中小企業の有効求人倍率の高騰

上記で、日本全体の労働人口が減少していくことは明らかですが、さらに、中小企業の求人倍率でも厳しい状態が続きます。
下記の図は従業員規模別の求人倍率の推移を表しているデータですが、大企業と中小企業の間には大きな差がある事がわかります。
全企業の有効求人倍率が報道されることが多いですが、中小企業のおかれるリアルな外部環境は厳しいものだといえます。

 

(3)働き方の多様化(副業、リモート勤務)

コロナウイルスの状況もあり、リモートでの勤務も珍しくなくなりました。結果的に副業人口も増加し、より一つの企業、通勤できる範囲の企業で働くという縛りが無くなりました。

 

 

実際にフリーランスとして活躍する人口は急激に増加しており、企業側としては「ぜひ働きたい!」と思えるような企業作りが求められています。

このような外部環境の中で、これまでは王道とされてきた人材をこれまでの就職活動がこちらの図に対し、

現状の情報が発達した社会では、こちらの図のように就職活動がより長期化しています。

 

2.「採用ブランディング」で採用力を高める

ここまでで、採用市場は厳しい状態が続くことがご理解いただけたかと思います。
これからの採用活動は、応募を集めるための集客や母集団形成中心の採用マーケティングだけではなく、認知や興味を喚起させるような採用ブランディングが必要になります。

採用マーケティングは、集客数を改善し、採用力を向上させる特徴がある事に対して、
採用ブランディングは、長期化した求職者の就職活動に目を向け、歩留まりを改善することで採用力を高めます。

これまでの就職活動がこちらの図に対し、

現状の情報が発達した社会では、こちらの図のように就職活動がより長期化しています。

この認知⇒入社までのあらゆる部分で欲しい求職者のモチベーションを落とさずに採用していくことが採用力のアップにつながります。
下記の図は新卒の就職活動と、それに対して企業側の対策をまとめたものになります。

自社で弱いと感じる部分があれば、まずはその部分からでも着手していくことがブランディングの第一歩です。

 

3.採用ブランディングの基礎知識

実際に採用ブランディングを行う前に基礎知識としておさえていただきたい点が3つあります。

 

(1)ターゲティング

まずは、自社の採用したいターゲットを明確に描くことが重要です。
この部分で採用したい人物像があやふやになっていると打ち手の効果が得られません。
自社内に、「この人のような人を採用したい!」という人が居る場合はその人の要素を並べてみるのもオススメです。

 

(2)ポジショニング

次に、ポジショニングです。
自社が採用上の競合企業に対して差別化出来ているか、またその要素はどういったものかを分析します。
また、1で設定したターゲットが求めるような条件になっているのか、という部分についても確認が必要です。ターゲットが求める条件とズレている、若しくは条件を満たしていない、という場合は企業が理想だけを追い求めてしまっており、たとえ集客がうまくいっても採用に結びつきません。
今一度客観的な視点から自社のポジショニングを見直す必要があります。

 

(3)コンセプト

最後に、コンセプトですが、ブランディングの戦略を描くうえで最も重要になる部分がこのコンセプトです。
良くある失敗例ですが、
・とりあえず、採用コンセプトを考えたものの社内に浸透していない
・学生/求職者に対する訴求点が選考フローの中でバラついている
・単年だけの採用戦略に終わり、一過性になってしまっている
これらの失敗例は採用コンセプトを「誰に」「何を」「どうやって」という風に一気通貫で考えていないために起こります。
一時的な対策で終わるのではなく、しっかりとコンセプトを設定することがブランディングの基本です。

 

4.「採用ブランディング」を運用する手順と方法、取り入れる流れ

基礎知識をおさえた後は、以下の手順で採用ブランディングを推進していきます。

 

(1)発信方法の厳選

情報やメッセージを発信する手段・方法が重要です。発信チャネルとしては、求人サイト、自社運営の採用情報サイト、口コミサイト、Twitter・Facebook・Instagramといった各種SNS、セミナーや会社説明会などが考えられます。情報の形態も、テキスト、写真、動画、イラスト、Web上のゲーム、パンフレットからノベルティグッズまで様々なものがあります。大切なのは、各チャネルを利用している層にタイミング良く情報を発信していくことです。

 

(2)運用の継続

採用ブランディングは短期間で成果がすぐにでるものではありません。業界や自社の最新状況、これまでの取り組みの振り返り、新たに必要となる人材の明確化などを踏まえて、情報の内容や発信方法を見直し、PDCAを回していくことが求められます。

 

5.「採用ブランディング」に期待できる6つのメリット

正しく採用ブランディングを行った場合には、以下のようなメリットがあります。

 

(1)企業の認知度向上

自社をブランド化し、戦略的な採用活動に取り組む「採用ブランディング」は、それだけ目に触れる人の印象に残りやすく、企業としての認知度アップが期待できます。

 

(2)競合他社との差別化

採用上の競合他社との違いを明確に打ち出し、ターゲットに向けた情報を発信することが採用ブランディングの特徴です。これにより学生や求職者に、「就職先候補の1つ」ではなく「この会社で働きたい」と感じてもらえる存在となることも可能となります。

 

(3)マッチ率の高い人材の採用

採用ブランディングは単に採用数を向上させるだけでなく、自社のターゲットに合わせた戦略のため自社とマッチ度の高い人材が集まることになるため、選考途中での離脱や内定辞退の可能性は低くなり、入社後の離職率に関しても低減することが出来ます。

 

(4)採用コストの削減

採用ブランディングは、採用広告を広く展開して応募者が集まってくるのを待つのではなく、ターゲット人材に合わせて行う効果的かつアクティブな採用活動です。また自社のブランド化が成功すれば、クチコミで評判が広がります。また先述の通り離職率の低減にもつながるため、総合的な採用コストの削減につながります。

 

(5)既存社員のモチベーション向上

自社のブランドイメージや認知度が向上することは、結果的にいま働いている既存社員にもプラスの効果をもたらします。企業理念を再認識し、自分の仕事に対するプライドが芽生え、モチベーションやエンゲージメントが向上します。

 

6.採用ブランディングには長期的な視点が不可欠

いかがでしたしょうか?
これまでは労働人口や採用市場が担保されている中で、応募を集めるために集客中心の採用活動を行っていたかと思いますが、これからは集客のやり切ること以上に求職者に選ばれれることが重要です。
また、自社の採用ブランディング戦略を見直し、強化することは一朝一夕では出来ません。
採用ブランディングの成功企業になるために重要なのは「ブランディングは長期戦である」と認識すること。企業全体で総力をあげて長期的なブランディングに取り組む体制を整備することが求められます。
少しずつでも採用ブランディング戦略の見直し、推進をすることをお勧めいたします。

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