【管理職の人事評価・研修】マネジメント能力を向上させる管理職向けの評価項目の作り方
いつも本Webサイトのコラムページをお読みいただきまして、ありがとうございます。株式会社船井総合研究所(船井総研)HRストラテジー支援部です。
管理職とは企業の業績を左右する重要なポジションです。
しかし「管理職をどう評価したらいいのかわからない。」そんな悩みを抱えた経営者の方も多いのではないでしょうか?
今回は、管理職を評価する際の項目やポイントについて解説していきます。
本コラムでは、
1.中小企業が管理職に求めることとは
2.3つの経営管理をもとにした評価項目
3.まとめ
について解説していきます。
目次
1.中小企業が管理職に求めることとは
初めに企業における管理職の役割や求められるスキルについて解説していきます。
それは業務の遂行による成果の創出と、一般社員へのマネジメントを通した成果の創出です。
では管理職と一般社員の違いとは何でしょうか?まず一般社員がやるべきことは業務の遂行です。会社の生産・業務に直接関係する仕事を行います。例えば、製造ラインでの生産作業や営業部での営業活動などです。彼らは、製品やサービスを提供し、会社の売上を支える重要な役割を担っています。
それに対して管理職は、組織の方針や目標を設定し、それを実現するために従業員を指導・監督しながら成果を導き出す役割を担っています。進捗を確認する中で、業務計画に遅れが出ることのないよう一般社員のサポートやフォローも重要な役割です。部下のスキルや能力を見ながら適切に仕事を割り振り、今より高いレベルの人材に育成する役目も担います。
このように、管理職とは直に仕事を遂行するのではなく、本来は一般社員の育成や指導を通して成果を出すことが役割です。しかし従業員数の少ない中小企業では、業務遂行と業務管理の両方をこなすプレイングマネージャーも多い傾向にあります。
では管理職を評価する際に重要な項目とはどのようなものでしょうか?それは【3つの経営管理をもとにした評価項目】です。
そもそも経営管理とは、企業が目標達成をするうえでの業務の統括を行うことを言います。そしてその3つの項目が【ヒト・モノ・カネ】であり、管理職にはこの3つの経営管理をもとにした評価項目が必要になります。
2.3つの経営管理をもとにした評価項目
①ヒトに関する評価項目について
始めにヒトに関する評価項目を考えるうえで重要なのが
・人事管理
・労務管理の2つです。
初めに管理職における人事管理とは、部下の育成やモチベーション管理、目標の管理などが求められます。それらのマネジメントを通して、部下を正しく育成し、導いて行くことが重要になります。
次に管理職における労務管理とは、部下の労働日や働く時間の管理などが求められます。それらのマネジメントを通して、部下の労働時間の適正化をしていくことが重要になります。
以上の2つの管理を担うことができることが、管理職のヒトの領域に関して求められることであり、この2つの項目を定量的に評価することができる項目が必要になります。
【具体的な評価項目例】
・人事管理について
管理職としての向上心:マネジメントやリーダーシップを学び管理職として、自律したビジネスパーソンとしての能力向上を図っているか。
モチベートスキル:メンバーをモチベートしながら、主体的に動かすことができているか。
・労務管理について
労務管理:業務分配や時間などに気を配り、社員の健全な働き方を実現させているかどうか。
スケジュール管理:スケジュール通りに仕事を進ませることができているかどうか。
②モノに関する評価項目について
次にモノに関する評価項目を考えるうえで重要なのが
・生産管理
・販売管理の2つです。
初めに生産管理とは、製品や商品・サービスの生産計画、生産技術の開発、工場生産ラインの管理、購買管理、在庫管理等を行い、製品やサービスの製造をスムーズに進めることを指します。生産ラインの整備や、生産能力の向上を目的として、生産工程を分析し、改善を重ねることが必要です。
次に販売管理とは、商品の販売、マーケティング、広告、販売促進、顧客満足度の向上等を行い、企業の売上の拡大や競争力の強化を目指すことを指します。また、販売活動を通じて顧客との関係構築や、ブランドイメージの向上を図ります。
以上の2つの管理を担うことができることが、管理職のモノの領域に関して求められることであり、この2つの項目を定量的に評価することができる項目が必要になります。
【具体的な評価項目例】
・生産管理・販売管理について
戦略立案:チームや部の戦略および目標と方針を立案し、達成と実現に向けて戦略を立て、実行することができるか。
数値管理:会議時に徹底した数値管理を行い、目標達成のための行動に貢献しているか。
③カネに関する評価項目について
最後にカネに関する評価項目を考えるうえで重要なのが
・コスト管理です。
財務管理とは、企業の資金管理、予算策定、財務分析、納税及び財務報告等の業務を行い、経営者は企業の経済状況を正確に把握し、経営判断を行うことができるようにし、企業の持続可能な経営をサポートすることを指します。企業の資金調達計画の立案、借入金の返済等、企業全体の財務戦略の策定も重要な役割となります。
このような財務の管理を担うことができることが、管理職のカネの領域に関して求められることであり、この項目を定量的に評価することができる項目が必要になります。
【具体的な評価項目例】
・コスト管理について
コスト管理に関する取り組みの実行:全社レベルで取り組むこと(経理・財務・その他)に対して積極的に取り組むことができたか。
3.まとめ
以上の【ヒト・モノ・カネ】の3つの経営管理とその中の5つの項目においての管理を担うことが管理職に求められることです。そしてその5つの項目において、定量的な項目に落とし込むことが、マネジメント能力を向上させる管理職向けの評価項目の作り方です。
管理職とは企業の業績を左右する重要なポジションだからこそ、経営管理の視点から評価を下し、課題を明確にしたうえで、育成をすることが企業のさらなる発展に導くことになるでしょう。
いかがでしたでしょうか。管理職の評価についてより詳細に知りたいという方は、是非ご相談ください。
4.管理職の人事評価や研修に関する無料個別相談サービス
船井総研HRストラテジー支援部では、管理職の人事評価や研修に関する無料個別相談サービスを展開しております。
管理職の育成や、人事評価の整備の仕方、管理職向け研修に関してお悩みを抱えている企業の経営者様・人事責任者様を対象としております。
初めての方も大歓迎ですので、この機会にぜひ下の画像をクリック、またはタップの上、無料個別相談へもお申し込みくださいませ。