中途採用においてのミスマッチを防ぐ!求職者のニーズを把握するための質問
面接で効く質問集~中途採用編~
目次
採用する上で重要なことは「長く働いてもらう」という観点での採用
こんにちは!
船井総合研究所 医療・人材開発チームで、主に医療業界の有資格者採用・育成などの人材開発コンサルティングを行っている安室です。
私が主に担当している医療・介護業界では、高齢化によるニーズの拡大に対して、有資格者の数が足りておらず、即戦力となる中途採用も活発に開催されています。
しかしながら、極端な「売り手市場」ということもあり、非常にミスマッチが多い業界といっても過言ではありません。
・資格者の採用が業績に直結するため、資格を持っていて条件さえ当てはまれば採用してしまう採用する側の問題
・簡単に転職が可能なため、少しでも不満があれば簡単に辞めてしまう採用される側の問題
こういったことが多い医療業界では、いわゆるミスマッチが発生しやすいため、中途採用における面接は非常に重要です。
売り手市場の業界ほど、雇用条件や資格を中心に採用の有無を決めてしまいがちになるかと思います。
しかしながら、採用することが厳しく採用単価が高い業界ほど、求職者のニーズを引き出し、
しっかりマッチングをして、「長く働いてもらえる方の採用」を心掛けることが重要となります。
求職者のニーズをしっかりと把握する
求職者のニーズを引き出すにあたって、効果的な質問は
「前職をなぜ辞められたのですか?」
という質問です。
求職者様によって色々な返答をいただきますが、
この質問の返答は大きくわけて3つに分類することができます。
①人間関係や職場に対する不満による退職
②結婚や出産などの家庭の事情による退職
③前職で満足いくぐらい働いた後、自身のキャリアアップを望んだ退職
それぞれのパターンに応じて、求職者の職場に求めるニーズは変化してきます。
もちろん、会社の中には様々な方がいらっしゃることは良いので、パターンによって採用の是非を決める必要はありません。
しかしながら、求職者の職場に対するニーズと自社の雇用する上でのニーズがマッチングするかどうかをしっかり確認する必要があります。
例えば、①のパターンの方には、
どういった職場であれば長く働けそうか、自社で働いていて自分なりにリフレッシュしながら働けそうか、を確認する必要があります。
②のパターンの方には、
旦那様やお子様など、ご家庭の状況、どういった条件で働きたいか、を確認する必要があります。
③のパターンの方には、
将来どういった力を身に付けたいか、自社で働いた時のキャリアアップビジョン、を確認する必要があります。
全ての求職者に対して、雇用条件や資格などの確認ではなく、
その求職者のニーズをしっかりと汲み取り、本当に自社で働いてマッチングするのかを面接でしっかり確認しましょう。
求職者目線で見ても安心してもらえる面接
求職者側の目線で見ても、しっかりと売り手市場の中でも自分を理解するために面接をしてくれるというのは安心するようです。
実際に、採用してから数か月経過された方のお話を聞いてみると、
「面接もろくにせずに、条件面のすり合わせをするところよりも、きちんと働ける気がしたので入社を決めました。」
「しっかり話をしてくれたおかげで、入社前と入社後のギャップも少なく、安心して働けています。」
という方は非常に多くいらっしゃいます。
面接の際に、会社のこともしっかりと説明をしたことで、会社を理解してから入社を決めてくれているので、入社してすぐ離職するケースは減ってきます。
求職者側の目線で見ても安心して働けるように、じっくり話をしてあげることが重要なポイントとなるようです。
マッチングを意識することが、定着率を高め、余計なコストを減らす
採用において一番重要なポイントは「マッチング」です。
仮に採用ができたとしても、短期で辞めてしまうと、当たり前ですが、それは「コスト」でしかありません。
定着率が高い企業様のポイントは「働きやすい環境を創り出している」という観点もありますが、もう一方で「マッチングした採用にこだわっている」という点が挙げられます。
「今、人が足りないから」、「緊急でどうしても人が必要だから」という状況もあるかとは思いますが、
そういった状況でこそ、しっかりと相手のニーズを把握し、自社の提供できることとマッチングするかどうかを確認するようにしましょう。
そうすることで、本当の意味で「仲間」と思える人を採用し、会社全体を成長させていきましょう。