コラム

製造業が、評価制度でQCD、生産性を向上させるには?

評価制度が売上アップに繋がる理由

 2017年に入り、半導体製造装置業界が2003年バブル期と同レベルの受注になり、活況な状態になっています。また有機EL関連や他の産業も設備投資意欲が旺盛な状態が2017年は続いていきます。更に、トランプ政権発足によって、今後、アメリカの金利上昇が起こり、円安傾向に行くことにより、輸出産業の製造業はより一層活況が続くことになります。
この様な状況の中、今、製造業に求められていることは、如何に生産量を増やしていくかということです。同時に「働き方」の見直しも求められています。

 残業を増やさず、生産量を増やしていく為の「改善活動」を行い、成果を出した社員は適正に評価していく必要があります。
この一連の流れを実践しないと、大手メーカーも積極的に新卒はもちろんのこと、中途採用も増やしている「売り手市場」である背景に、生産量を増やさなければいけない状況で退職者が大量に出てきてしまいます。また、生産量を残業でまかなっても、KPIが不明確で、改善活動が機能せず、更に適正に評価してあげなければ、”残業で稼ぐ”社員を増やし収益性を悪化させるだけです。

 このような状況の中、製造業が常に考えて実践をしていかなければいけないことは「自社の提供する価値(製品、QCD技術等)」を上げることです。
製造業が顧客に与える「価値」を上げる為に必要なことは、製品を持っているメーカーは当然、製品のスペック、品質などを良くして、コスト低減も目指すことです。受託製造加工業の場合は、自社製品を持っていないので、要求仕様の部品やユニットなどのQ(品質・仕様)、C(コスト)、D(納期)を確実に守り、更にVA/VEが求められる時代になってきています。
製造業の「求められる価値(QCD生産性等)」=「製造業の商品力」と定義して、この「商品力」を向上する上に、評価制度が重要な役割を担ってきます。
「製造業の商品力」は、経営管理から生産管理、人材育成に至る「マネジメント力」になります。

 最終的に、重要になってくるポイントは、社員にいかに責任を持たせるかどうかにかかってきます。その為に、会社の目的と社員の目的を近づける仕組みが必要になります。
それが、方針管理→“意識させる為の“会議制度・報告システム→社員の責任感を向上させる為の「業務の明確化と責任範囲の明確化」→頑張る社員が評価される「評価・賃金制度」になります。

現在、私のご支援先20数社に、製造加工業の商品力アップコンサルティングを実践をしています。

 その結果、今までは問題点の潰し込みが、改善活動で大きなウェートを占めていました。上記の活動を実施して、業務とスキルの見える化、KPI(重要数値)の見える化などを行い、改善の結果が見るようになったことによって、適正に評価することが可能となりました。その結果、改善活動が進み、問題点の潰し込みから問題を出さない為の活動に変わり、品質不要により修正や納期遅れによる残業増などがなくなり、生産性向上が実現しています。
例として、売上13億円の切削加工業では、付加価値率が10%以上向上や、売上10億円の射出成形メーカーでは、24時間操業で慢性的な残業が平均40時間だったのが、通常時ほぼ残業がゼロになったなど多くの成果がでています。その結果、一番、経営者が喜んでいたのが、会社の状況が見えるようになり、より頑張りたい社員が働きやすくなったという声を頂いています。

 製造業の現場は、QCDを守り収益を上げる為に、プロセス(手順)が大切になってきます。ISO9100も品質においてのプロセス管理(マネジメント)になります。加工条件や手順が明確であれば、良い製品が、想定通りのコストで生産できます。また、各種KPI(重要な指標)の見える化によって、異常値が出た場合は原因を究明して改善ができ、よりQCD・生産性のレベルを上げることができます。要は、現場の社員の人達が頑張ることによって、より良い強い会社にすることが可能になりやすい業種になります。特に現場での改善は、利益に直結します。ただし、特に中小製造業では、評価賃金制度が不明確で実態に合ってない、または無い場合が散見されます。
現在、政府が「働き方革命」で、「同一賃金同一給与」などを推進して、企業に変革をもたらすべく動いています。早めの対応をすることによって、収益性向上や社員の遣り甲斐向上、または採用にプラス効果をもたらす様に実行をして頂きたい。

担当コンサルタント

井上 雅史 イノウエ マサシ

生産財商社・機械工具商社/生産財メーカー

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